無断欠勤を繰り返す社員は、企業経営や職場の環境に深刻な影響を与えます。このような問題社員への適切な対応は、企業経営者や法務部門にとって重要な課題です。以下では、無断欠勤を繰り返す社員に対する効果的な対処法について解説します。
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無断欠勤とは?
無断欠勤とは、従業員が事前の申し出や正当な理由なく勤務を欠く行為を指します。この行為は職場の秩序を乱し、他の従業員にも悪影響を及ぼすことがあります。
欠勤とは?
欠勤は、従業員が病気や私用等の理由で勤務を休むことを指します。欠勤には通常、事前の申告や適切な手続きが伴います。
無断欠勤社員対応の基本
無断欠勤を繰り返す社員に対する基本的な対応は以下の通りです。
・事実確認
欠勤の事実を正確に確認する。
・面談の実施
社員との面談を通じて理由を聞き、再発防止を促す。
・記録の保持
面談内容や欠勤の記録を詳細に保持する。
・懲戒処分
改善の機会を与えてもなお改善されない場合には、懲戒処分や解雇を検討する。
無断欠勤を繰り返す社員を解雇するための注意点
無断欠勤を繰り返す社員を解雇する際には、以下の点に注意が必要です。
・法的要件の確認
解雇が法律上妥当かどうかを確認します。
労働契約法16条において、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定められています。
すぐに解雇の処分をするのではなく、まずは改善指導を行い、それに対する社員の改善状況をよく観察しなければなりません。
・適切な手続き
解雇に至るまでの適切な手続きを踏むことが必要です。
正当な理由のない欠勤に対しては、まず警告して改善を求め、改善されない場合には、
まず軽い懲戒処分をするというプロセスを踏むべきです。それでも改善がなされない場合に、最も重い処分である解雇を検討することになります。
・十分な説明
解雇理由を社員に対して十分に説明することも重要です。
会社が無断欠勤を繰り返す社員を解雇するためのポイント
無断欠勤を繰り返す社員の解雇を考える際には、以下のポイントが重要です。
・詳細な記録の保持
欠勤の日付や回数、面談記録などを詳細に保持する。
・正当な解雇理由の確立
解雇理由として無断欠勤がどの程度重大かを法律的観点から評価する。
・社内規定の整備
無断欠勤に関する社内規定を明確にし、適切に運用する。
弁護士による解雇トラブル対応
無断欠勤を繰り返す社員の解雇は複雑な法的問題を含むため、企業法務に詳しい弁護士に相談することが推奨されます。弁護士は、解雇の妥当性の評価、解雇手続きの法的アドバイス、解雇後のトラブルへの対応などをサポートします。
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まずは弁護士までご相談ください
無断欠勤を繰り返す社員に対する適切な対応は、企業の健全な運営に不可欠です。解雇を検討している企業経営者や法務部門担当者は、法的なリスクを避けるためにも、企業法務に精通した弁護士にご相談ください。適切な対応策の検討から、必要な手続きの実施まで、専門家のサポートが企業の未来を守ります。
Last Updated on 2024年3月9日 by kigyou-sugano-law