飲食店がクレーム対応を放置したらどうなる?
飲食店におけるクレームの対応は、その店の信頼性や評価に大きく影響します。特に、異物混入や食中毒、腹痛といった重大な問題についてのクレームは、無視するとその後の法的な問題を引き起こす可能性があります。
クレームを放置すると、消費者が損害賠償請求をする可能性があります。これは、裁判所に訴訟を起こされる可能性があることを意味します。さらには、SNSやメディアを通じて店の評判が広く知られる可能性があり、その結果、集客に影響を及ぼす可能性もあります。
飲食店のクレーム対応における3つのポイント!
迅速な対応
まず何より、クレームが起きた場合は迅速に対応することが重要です。クレーム対応の遅れは、店に対する信頼を失わせ、さらに深刻な問題を引き起こす可能性があります。
綿密なやり取り
顧客とのコミュニケーションを重視し、謝罪の意を示すことが重要です。また、事実をしっかりと把握し、必要な措置をとることも求められます。
特に、飲食店の場合は、食事等を提供したその現場でクレームが発生することもありますので、現場での丁寧な対応が必要になります。
記録の整理
クレーム内容や対応結果、改善策などを記録として残すことで、同様の問題が再発した場合の対応をスムーズにすることができます。また、これらの記録は、法的な問題が発生した場合の証拠ともなります。
異物混入・食中毒などのよくあるトラブル事例
飲食店には多様なトラブルがありますが、ここでは異物混入、食中毒など、特に重大なものについて触れていきます。
異物混入
飲食店では、調理過程で異物が料理に混入する可能性があります。これは、食事を楽しむ客に対する深刻な危害となるため、十分な注意が必要です。
健康被害が生じるものでなければ、謝罪し、料理の交換、代金をいただかないなどの丁寧な対応をすれば問題となる可能性は少ないでしょう。
しかし、例えばプラスチック片などが混入していて口内を損傷する等のけがをしてしまった場合は、治療費のお支払いなどの必要が生じます。
食中毒等の体調不良
食材の取扱いや調理過程での衛生管理が不十分な場合、食中毒を引き起こす可能性があります。これは、店の衛生管理体制の見直しを必要とします。
食物アレルギーや体質によるもの等、飲食後に腹痛を訴える顧客がいる場合は、原因が特定できない場合でも、可能な限りのケアと対応が求められます。
体調不良の場合、原因の特定が重要です。そのため、来店日時、食べた料理の内容、症状や診断書の内容など、具体的な事情を顧客から聞き取り、対応を検討する必要があります。
原因が飲食店側になる場合は、治療費のお支払いをする必要があります。また、顧客が仕事を休むなどの損害が生じてしまった際には、治療費のほか、休業損害や慰謝料などの賠償をする必要があります。
弁護士によるクレーム対応サポート
クレーム対応への助言
弁護士が、「どのような対応をすべきか」「休業損害や慰謝料はどのくらい支払わないといけないのか」といったお悩みに対し、法的なアドバイスをいたします。
顧客から聞くべき情報など、飲食店として対応していくために必要な法的アドバイスを提供します。
クレームの相手に手紙などの文書を送る場合に、適切な内容になっているかどうかのリーガルチェックをします。
理由のないクレームには要求に応じられないことをはっきりと示すべきですが、そのような場合にクレーマーに送付する法的な文書のチェックもいたします。
弁護士からのアドバイスを基にクレームに対して丁寧な対応をすることで、多くの場合は問題が沈静化します。
弁護士がクレーム対応を代行
クレームの対応には、相手方とのやり取りや解決案の提案など、相当程度の労力を要します。
経営者ご本人や従業員の方々が本来の業務以外にクレームの対応をすることにより本来するべき業務が疎かになってしまうと、経営効率が大きく落ちてしまいます。
また、相手方に休業損害や慰謝料を支払う必要がある場合には、そのための情報収集や法的な相場などの知識や経験が必要になります。
そのような場合、交渉の専門家である弁護士が、飲食店側の代理人としてクレーム対応を代行することが可能です。
弁護士がクレームの相手と直接交渉し、解決を図ることになります。
クレーム対応については弁護士にご相談ください
法的な問題が発生した場合、またはその予防のために、弁護士にご相談いただくことを強くおすすめします。弁護士は、法的な観点から最適な対応をアドバイスすることができます。
クレーム対応はお店の信頼性を保つために重要です。法的な問題を適切に処理することで、お店の評判を守り、長期的な成功につなげることができます。適切なクレーム対応についての詳細なアドバイスや、具体的な対応策については、弁護士にご相談ください。
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Last Updated on 2023年11月28日 by kigyou-sugano-law